アダルトチルドレンはいつも自分の存在を承認されなかったことへの怒りと
「さびしさ」を抱え、その苦痛を「退屈感」へと感情鈍麻させている。(本来の怒りと
さびしさを否認しつづけていることで成り立っている)退屈感から、
物質(アルコール、薬物、食べ物)、行為(仕事、ギャンブル、窃盗、買物、食事)、
人間(恋愛嗜癖、共依存、子どもへの侵入)などの嗜癖に走りやすい。
アダルトチルドレンは「自分が自分でないような感じ」「自分と外界とが薄い膜に
隔てられている感じ」「自分の行為が自分から発しているように感じられず、それを
漫然と見ている自分がいる感じ」といった離人感にとらわれやすい(精神科医に相談
すると「うつ病」の部分症状と片づけられたり、「精神分裂病」の初期症状と誤診
されたりすることもある)。
他にも、アダルトチルドレンはいままでの自分の生活の中で思い出せない部分や人格から
解離した部分をたくさん抱えている。この種の解離性障害の多くは家族内トラウマ
(家族からのあからさまな、あるいは見えにくい虐待)を原因として発生する。
(斎藤学『アダルトチルドレンと家族』(学陽書房)より)